2011年10月4日火曜日

ジャニーズ、アニメ、漫画、ゲーム以外に何かないのか?

「自律学習」にも関連するが、ちょっと考えたこと。

 アニメが好きで日本語を勉強するようになったとか、ゲームをしていて自然と日本語を覚えたとか、そういう話はよく聞く。私はアニメもゲームもほとんど興味がないので、その好きからどうやって日本語を勉強しようという気持ちになるのか、未だによくわからない。
 ジャニーズファンのパワーも驚くほどだ。私はジャニーズ系のコンサートに1度だけ行ったことがあるが、ファンというわけではない。実際、本当のジャニーズファンに会ったのは台湾に来てから。ある調査でインタビューをお願いした方がジャニーズファンで、そのつながりで2人インタビューの相手を紹介してくれた。喫茶店に来てもらい順番に3人にインタビューをしたのだが、久しぶりに会ったその3人は、インタビュー後の雑談で、興奮した様子でジャニーズについて語っていた。私は話にはたまに参加する程度だったのだが、会話は全て日本語。気をつかってもらっているのかと思いきや、私が先に帰ると言った後も、台湾人3人で日本語でジャニーズ話を続けていた。その後もたくさんのジャニーズファンに会った。日本語が上手だなと思うと、後でジャニーズファンだと言うことがわかり、「やっぱりね」と思うようになった。

 前置きが長くなったが標題の件である。学習言語で何がしたいかや、何か興味があることがあると学習が促進されるというのはよく言われること。ジャニーズやアニメ等はそのいい例だ。ただ、ジャニーズやアニメにはのれない学生も多くいるだろう。
 大学で日本語主専攻の学生には元々日本語には興味がなかったけれど、入試の結果で日本語学科に入ることになったという学生がいる。また自分は他の学科に行きたかったけれど、親に言われて日本語学科にしたという学生もいる。そういう学生が、周りの熱意ある学生を見て、自分でも何か好きなことを見つけて勉強したい、と思ったときに何があるだろうか。実は、わりと心にひっかかっていて長いこと考えているのだが、思いつかない。
 何でもいいと言えばもちろんそうなのだが、「何でもいいんだよ、好きなことで」と言われて、「はいそうですか。じゃあ…」と考えられるのなら、学生も苦労しない。元よりそんな学生は人に相談なんかはしないわけで、私が相手にするのは「何でもいいと言われても見つけられない」という学生だ。
 去年担当したクラスの学生に「源氏物語が読みたいけれど、何か読みやすいものはないか」と聞かれたことがある。その後話していてわかったのだが、「日本語を理解したい。日本語の奥にある考えを理解したい。そのためには古典を読むべき。」と思って、古典の代表作として源氏物語を読みたいと思ったようだ。古典を読みたいっていうのなら「徒然草」や「枕草子」のほうが読みやすいと思うよ、と言ったら、「じゃあ、読んでみます」と言っていた。そういう風に考える学生もいるんだなと、その時思った。これも「何か」の一つではある。
 合わなかったら次!ぐらいの軽い感じで考えられるように、10ぐらいはリストの準備をしておきたいなあ。

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