2011年12月9日金曜日

台湾の高校の第二外国語教育のニュースから

@AIBYCHANのツイートから知ったニュース。以下が記事。

高中第二外語 日文最夯

  • 2011-12-07
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  • 【中央社】
     教育部今天表示,100學年度第1學期高中開設第二外語課程,總計233所高中開設1585班,共有5萬4658名學生修讀第二外語課程,其中以日文最多,其次是法文。
     教育部持續補助高中開設第二外語課程,100學年度第1學期高中開設第二外語課程有233所高中、1585班,語種包含日語、法語、德語、西語、韓語、拉丁語、義大利語、俄語、越南語及印尼語,開設學校數較99學年度第1學期增加8校、班級數增加257班,人數增加8104人。
     教育部統計,學生修習第二外語以日文人數最多,有將近3萬8000人,初步分析原因是台灣與日本地理位置相近,還有許多多媒體素材是日文所致。
     教育部表示,學習第二外語能增加競爭優勢,未來教育部將持續加強辦理第二外語課程,並鼓勵學校開設更多語種的第二外語課程,以培育更多優質的第二外語人才。1001207
教育部(文部省)の発表によると、今学年度の第一学期に第二外国語を実施した高校は233校、1585クラス、全部で5万4658人が履修した。昨年度の第一学期に比べ、学校数では8校、257クラス、人数では8104人の増加。
外国語の種類は、日本語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、韓国語、ラテン語、イタリア語、ロシア語、ベトナム語、インドネシア語がある。最も履修人数が多いのが日本語で3万8000人、台湾と日本が地理的に近いこと、各種メディアで日本語のものが多いことがその原因であると分析している。
 この日本語の履修者が多いことの分析だが、ここで言われていることはまあよく言われることで、ちょっと「そうかなあ」と思わないこともない。記事の中では、日本語についで多いのがフランス語だとあるので、たぶん、並んでいる外国語は履修者が多い順になっているのだと思う。それを見ると、韓国のほうが地理的にも近いしメディアでの接触する機会も多いと思うのに、ドイツ語、スペイン語よりも下になっている。私が思う日本語が多いという理由は、今まで日本語が多かったからそれを継続していること、日本語を教える人材なら簡単に見つけられること、だと思う。
 実際、以前の勤務校で、大学評価(評鑑)の際に「日本語以外にも第二外国語科目を設置して、学生の選択肢を増やすように」と言われたが、実際に、じゃあ、どうやって教員を確保するかというと、これが難しい。都会ならば、選択肢もあるのかも知れないが、そうでなければ外国語を教えられる人などそう見つかるものでもない。高校の教員の任用がどうなっているかは知らないが、大学の場合、大学で教えられる学歴を持ち、なおかつ、平日の昼間にちょっとだけ来てくれるという人、と考えればそうそういないことがわかるだろう。実際、ドイツ語が一般教養科目で選択できた時もあるのだが、私が見ていた限りでは、ある一時期だけだった。先の大学評価のコメントを受けて話していて候補にあがったのは、同じ県内の大学にいる教員に来てもらうということ。開設できる科目は、教員が確保できる科目、ということだ。世の中がどうのとか、学生の学習には何がいいかとかの問題ではない、というか、そういう問題にできない。
 高校のことはよく知らないが、でも、似たような問題はあるのではないかと思う。第二外国語だけを教えて授業数が確保されることはそうそうないと思うので、複数校かけもち、という状況になるのではないだろうか。或いは、近くの大学で教えている教員に来てもらうこともあるだろう。とにかく、何を科目にするか、は実際問題の解決が必要なのだ。

 以前読んだ「外国語教育のリ・デザイン」で、それはそうだ、と思った部分。
Candelier,M.&G. Hermann-Brennecke(1993)が指摘しているように、学習言語の選択は情報の有無で大きく変わる。たしかに何も情報のない環境で「入学後はどの外国語を学びますか」と聞かれたら、「マレー・インドネシア語をやりたい」と答える若者は、ふつうのいまの日本の高校生の中にはいないだろう。(中略)したがって何も情報を与えずに学習言語の選択を迫るのは、社会に存在している各言語に対するステレオタイプのイメージを助長する以外のなにものでもない。確かにそのほうが事務的には新学期の準備が楽であろう。しかし未来に羽ばたいていく若者の教育現場である大学では、規成の観念を打ち壊し、新しい価値を生み出していくことこそが使命のはずである。

 今日の記事を読んで思ったのは、もう少し、理念とか思想がほしいなということ。それがないと「第二外国語をしないと」「何ならできる?」という流れになってしまいがちだ。

 最後にもう一つ。「優質的第二外語人才」ってどんな人のことをイメージしているんだろう?

    

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