2011年11月15日火曜日

相手の呼び方【中国語】

授業で、日本語での相手との親密性が変わって相手の呼び方が変わるという例をドラマを元に紹介した。その後、「じゃあ、みなさん中国語ではどう?」と言って、学生たちの例を聞いた。そこで面白いなあと思ったこと。

呼び方の順番。
1、同學(会ったばかりでまだ名前がわからない時)
2、下の名前だけ(名前が分かったらこれに変わる。まだ「知り合い」程度)
3、ニックネーム
4、フルネーム

「同學」というのは、そのまま日本語にそっくり置き換えるのは難しい。言葉だけの意味では「クラスメート」という意味もあるし、教師が学生全体に呼びかける時も「同學們」(学生の皆さん)と言う。正式な場で学生の名前を呼ぶ時は「○○○同學」となることもある。

2は、下の名前そのまま呼び捨てである。これだとまだそんなに仲良いという感じではない。この感覚は日本語と大きく違う。もし、このルールを日本語で使ったら、全く違う印象をもたれる。(そういう人はあまりみたことがないが。)

多くの場合、1と2の順番は不動なのだが、ある学生から異論があった。その学生の感覚だと、あまり親しくない時は4のフルネームで呼び、仲良くなると下の名前だけになる、という意見だった。
それについて、別の学生からの意見。同性間と異性間では違うかも知れないとのこと。例えば、男子学生が女子学生と呼ぶ場合、親しくない場合にはフルネーム、親しくなると下の名前だけになる、ということだ。

3と4は、人によって感覚が違うようだ。いずれにしてもフルネームが親しさを感じさせるというのは、私にとっては感覚的につかみづらい。

もう一つ、「你」や「我」の変わりに名前を言う時は、あるか。あるとしたらどういう時?という質問もした。「你」についてはわからないが、「我」については以前、例を耳にしたことがあるからだ。

「我」について出た意見。
1、「小朋友(子ども)」が自分のことを言う時に使う。
2、「裝可愛(かわいいこぶっている)」の時に使う。
学生の友だちの呼び方で日本語と全く違っていたのに、これは日本語と同じ感覚なので、「そこは同じなんだ」と逆にびっくり。
ちなみに2については、女性のみが使い、男性が使うと気持ち悪い、とのこと。女性が使って、かわいいと思うか思わないかは「人による」とのこと。そこも同じか。

名前については、前にも「敬意表現としての名前の使い方」で書いたが、今日の例も実に面白かった。

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