2010年6月8日火曜日

職場では3言語以上が基本

 「職場では3言語以上が基本」今日、聞きに行った発表で、聞いたことだ。
その発表とはT大学の「比較コミュニケーション」という授業の履修生が、自分の学科(日本語学科)の卒業生にアンケートをしたものだ。発表タイトルは「先輩たちの会社における言語使用とコミュニケーション」。職場で、どんな時に、どんな言語を使っているか、というのが、調査の基本的な内容だ。
日本語学科卒の学生なので、日本語の使用が多いというのはわかるが、基本言語は3言語以上、2言語というのは少数派というのは面白い結果だ。
4言語というのもかなりある。4言語とは、台湾国語(いわゆる「國語」を正しく何といえばいいのかわからないのでこう書いておく)、台湾語、英語、日本語である。発表した学生いわく、「日本語だけでなく、英語も台湾語もがんばりましょうね」
この調査は、卒業生総数が1000人弱、その中でアンケートに回答してくれたのが40人強というものなので、この結果で何か言えるか、というのは数字的には疑問であるとは思うが、しかし、大規模調査の前のプレ調査と見ても、面白いものだと思った。
発表の内容とは直接関係がないが、この発表会は、学生からメールで知らされた。私がこの大学で非常勤で授業を持っているから、メールが送られてきたようだ。メールには、日時や場所が書いてあったのだが、場所は教室番号が記されていただけだった。大学構内には建物がたくさんあるが、それが、記号で記されているのでどこのことだかわからない。「ちょっと不親切だな」という気持ちもあり、どこだかわからないので、「発表を聞きに行きたいので場所を教えてほしい」とメールに返信したところ、学生からとてもわかりやすい地図が送られてきた。地図は、学生が自分でドローソフトで描いたものだった。こんなにしてくれてありがとう、ちょっと不親切だな、なんて思って申し訳なかった、と思ったあとで、「ああ、クレームには、クレームへの対応が大事」というのはこういうことなのだ、と思った。少なくともこの一件は、「ちょっと不親切」から、その後の対応により「とっても親切。申し訳ないぐらい」と印象が変わったからだ。実際、大学到着が開始時刻ぎりぎりになってしまったのだが、もらっていた地図のおかげで、まったく迷うことなく、会場に到達することができた。
メールへの対応も含め、聞きに行ってよかったと思える発表会だった。

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