2012年4月8日日曜日

ウーファーの教訓「考えないで聞いたほうがいい」

wwof(ウーフ)で日本に滞在しているAさんの話から(wwof(ウーフ)については前の記事参照)。Aさんの現在の滞在先は、ガーデンレストランで一番多い仕事は、「まきわり」。(このガーデンレストランは、英国風建物で、中に暖炉があり、それに使うまきわりをしている。)ホストは、仕事以外ではやさしいけれど、仕事では結構厳しくよく叱られる。同じ顔をしているのに、オンとオフでは態度が違うのにかなり面食らったようだ。そして、何で叱られるか、というのもよくわからないらしい。

ある時、Aさんがレストランのガラスのコップを割ってしまった。「どうしよう…。叱られる…。」ガラスが割れる「カチャン」という音を聞いて、
Aさん「私の心も割れました。」
ホストは忙しくしているので、話しかけられる状況ではない。言わなきゃ言わなきゃと思いながら、ずっと心配していた。同じウーファーのドイツ人は「心配ない。大丈夫」と言っていたけれど、気が気ではなかった。ホストが手が空いたのを見て、コップを割ってしまったことを報告。「そういうことは今までにも何度もあったし、ミスは誰にでもあることだから」と、心配したわりにあっけなく終わった。

別の日。これはAさんではなく、同じウーファーの台湾人がしたこと。ホストからまかないのご飯を作ってほしいと言われた。五合炊きの炊飯器があったが、全員が食べるには足りないかなと思い、8カップのお米を投入。結果、ご飯は硬くて食べられたものではない。ホストに叱られた。
Aさん「ホストさんはずっと日本語で『信じられない』『信じられない』って言ってました。」

 ホストは叱る時の始まりは必ず「エクスキューズミー」。これを聞くと、Aさんは、「あ、叱られる」と思うそうだ。そして、「信じられない」もよく聞くらしい。いやあ、ホストも大変なんだろうなと、聞いた私は笑ってしまった。しかし、次のAさんの言ったことにびっくりした。
Aさん「ここからの教訓。言われてないことをするときは、自分で考えないで全部聞いたほうがいい。」
えー!!そう??五合炊きの炊飯器に8カップお米を入れちゃうのは私にも「信じられない」。なんかこれって、「言われたことしかできない」とか、「指示待ちで考えない」とか、「考えないで何でも聞いてくる」とか、っていうのを連想させるなあ、とふと思った。

Aさんは、ウーファーのドイツ人から呆れられるほどの心配性。前のコップを割ってしまった時も、ドイツ人に言われたそうだ。
I've already told you thousand times. Don't worry. They won't be angry. 
英語が苦手だというAさんがドイツ人から言われたままの英語を繰り返してくれた。この言葉、本当に何度も言われているのだろう。笑ってしまった。
私「うーん。何で叱られるのか、基準がわかんないんでしょ?」
Aさん「そうなんです。」
わかるような気がした。私には、コップの件では叱らず、炊飯器の件では叱るという感覚は理解できる。もし私が同じ立場なら、私も同じようにしたと思う。でも、「え?あれはよくて、これはだめなの? ???」という感覚は、私が仕事をしていた時にもある。何か共有するルールが、違う/ずれている。その共有するルールがわからないと、自分の頭では考えることができない。考えることができるのは、目に見えないルールが何となくわかっているからだ。
 Aさんは、1か月ごとに滞在先ホストを変える予定だ。今滞在しているところは1つめのホスト先。今後、ホストが変われば、また違う叱られ方をするかも知れない。悩みが更に増えるんだろうな。

0 件のコメント:

コメントを投稿