2013年3月16日土曜日

「総理がおっしゃった」?

  調べ方が悪いのか、これを話題にしているものがネット上で見つけられなかった。でも、私と同じように気になっている人も多いのではないかと思うのだが…。それとも、この「総理がおっしゃった」はそういう言い方が「正しい」のだろうか。
 記者会見などで、主に閣僚が「総理がおっしゃった」と言う。ニュースなどでは、首相は敬語が使われる対象ではない。普通の人と同じだ。だから、どんな場合でも敬語が使われるという絶対敬語の対象ではない。
 感覚的に、内閣が会社みたいな組織で、総理大臣が社長、閣僚は部下みたいなもの。会社の場合、「社長がおっしゃった」は社内では使うだろうが、外向けの場やましてや記者会見では使わないだろう。記者会見などでは、いわゆるウチの人には謙譲語を使うというルールで「社長が申し上げた」という。それと同じと考えると、記者会見という場で閣僚が総理の発言について話すときは「総理が申し上げた」と言うことはあっても、「総理がおっしゃった」というのは変なのではないか。まあ、「総理が申し上げた」というと、内閣はウチ、それ以外はソトと、一般大衆と政治家に大きく一線を引いてしまうような感じがあるので、それは避けてもいいと思う。だとしても、「総理がおっしゃった」ではなく、「総理が話した」ぐらいにしたほうがいいのでは?
 一線を引いてしまうということで言うと、街頭インタビューなどで「総理がおっしゃった」という人は聞いたことがない。(あるのかな?)普通は「総理が言った」と言うのではないかと思う。だとすると、閣僚が「総理がおっしゃった」と言うと、一般大衆と閣僚(政治家一般かもしれない)の感覚が違うことが見えてしまうので、それも一線を引いてしまうことになる。としたら、やはり「総理が言った/話した」と言うのがいいと思う。

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