2013年1月25日金曜日

テレビの海外ドラマ・映画 字幕と吹替え

 台湾に来て驚いたこと-映画が吹き替えではなく字幕。
(私の心の声:えー!そうですか。そこに驚くほうが驚きです!)

先日、会話クラスの発表で上記のことを聞いて、本当にびっくりした。それと同時に、もうかなり昔に書きかけた内容で、形にならずそのままほっておいたこの記事のことも思い出した。

 会話クラスの発表は「日本人にインタビューした内容」というとてもアバウトなテーマだった。この課題の設定は、インタビュー主旨を説明し、アポを取り、それなりに内容のある会話展開をさせて相手のことを知り、それをストーリーにまとめて発表するというものなので、何を話すかというのは、学生に任せてある。だいたい、インタビュー相手は、台湾留学している日本人学生が多いこともあって、台湾に来て驚いたこと(台湾と日本との違い)のような内容になる。そして、上記の発言があったらしい。学生にとってはかなり驚きだったようで、発表では日本の映画予告編吹き替え版も見せて、みんなで「へーーん!」と大合唱。そして学生は、日本の映画館では全て映画が吹き替えで放映されていると誤解した人がたくさんいる模様。いやー違うと思いますけど…、でもそういえば、最近、メジャーな外国映画を映画館で見ていないからよくわかんないな…と思った私。
 でも、2年以上前にこの記事を書こうとして調べた時に、日本映画の吹き替えが増えているということは、知った。
 さて、この「テレビの海外ドラマ・映画 字幕と吹替え」だが、きっかけは「日本のテレビの外国映画は、どうして吹き替えばっかりで字幕がほとんどないの?」と友人に聞かれたことだった。この時は、 「以前は、字幕作るのが大変だったからなんじゃないかなあ。それで、その時のやり方がそのまま続けられているとか。」なんて、適当な答えをしてしまった。なんとなく興味を覚えたので調べてみたら、私の答えは本当に適当なものだったことがわかった。

ここで調べてたどりついたのが日経の記事。
吹き替え映画なぜ増加? 「超日本語吹替版」も登場 これを読んで、なるほどな、と思った吹き替え版増加の原因。
①吹き替えだと内容の9割が伝えられる。字幕だと3割が精一杯。
②場面展開が早い映画が増えてきて、字幕を目で追うと映像を見逃す。
③複数のスクリーンを持つ映画館が増えたので、字幕版と吹き替え版と両方を放映できる。
④3D映画だと字幕が見づらい。
 この記事は2010年のものだが、記事の中には「(2009年には)全配給に占める吹き替えのある映画の割合は12%から32%に上がった」とあるので、やはり、学生が誤解したような、全ての映画が吹き替え版だということは、今でもないと思うのだが…。
 台湾での事情と違うのは、この①吹き替えだと内容の9割が伝えられる。字幕だと3割が精一杯。の部分だろう。中国語の場合、日本語より字数が少なく多くの内容が伝えられる。日本語と比較して半分強の文字数ぐらいだろうか。
 テレビだと、映画館のスクリーンに比べてさらに画面が小さくなるし、そこに文字が入ると追うのが大変だから、というのが、日本のテレビで吹き替えが多い理由なのだろう。

 映画館の字幕でもうひとつ思い出したのが、以前スイスにいた時のこと。スイスではどちらかと言えば、吹き替え版の方が多かった。私の住んでいたフランス語圏では、フランス語バージョンとオリジナルバージョンとがあって、フランス語がわからない私は、オリジナルバージョンを見に行っていた。確かその時の記憶では、オリジナルを見に行く方が選択肢が少なかったように思う。また、字幕は、フランス語とドイツ語の両方があったように記憶している。フランス語もドイツ語も、日本語以上に文字数が多くなるので、日本語よりもさらに見づらいからなのではないかと思う。字幕画面も、日本語の場合は、文字数が少なく余白があるが、独仏の字幕は、画面の一番下に幅いっぱいに字幕が広がっていた。

 上記新聞記事の②場面展開が早い、④3Dだと字幕が見づらいであるが、これは、台湾でも同じになるはずである。場面展開が早いについては、このことを学生に話したところ、あまり納得してもらえなかった。3Dはどうなんだろう?台湾で3D映画を見に行ったことがないので、今度見に行ってみようかと思う。


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