2012年7月15日日曜日

電子教科書にもチェックペン

今月の初めのことになるが、東京国際ブックフェア、電子書籍フェアに行って来た。久しぶりに展示会を見ようかなと思ったのと、電子書籍を見たいなと思ったからだ。新しい楽天の電子書籍リーダーを触ってみたり、電子書籍関連の新たなサービスを見たり、色々面白いことはあったのだが、一番驚いたのが標題の件。
 東京書籍の教科書の電子版があったので、高校の英語教科書を見せていただいた。音声があるのはもちろん、練習問題も種類が豊富に思った。自分で教科書にマーカーをひくこともできるのだが、その色や質感も私好みだった。自分でメモを書く部分は、何か他のでも見たことがあるが、別途メモ帳に書くようになっていて、本文の全体の表示とはいっしょに見られない。保存の問題だそうだ。なんとなくわかるが、過去、ノートを書くより教科書に書き込みを好んでしていた身としては、惜しいなという感じがする。
 その場で説明をしてくださった方がこんなこともできますよ、と言って紹介されたことが2つ。その1つがチェックペン機能。自分でマーカーをした部分が黒く隠れるようになっている。生徒や先生から要望を聞いたところ、この機能の要望が一番多かったそうだ。このチェックペン、私の思い違いでなければ、私が中学生の時に発売が始まったような覚えがある。それまでは、同じようなことを自分で、蛍光ペンと色つきの透明下敷きでやっている友人もいた。チェックペンが発売され、定期試験になると次々と買う友人が現れた。当時、この方式には反対する人もいた。それまでは、テストの前になると、自分で単語カードを作ったり、まとめノートを作ったりしていたのが、チェックペンの登場で、安易に線を引くだけの勉強法になってしまったからだ。自分でまとめることが勉強になるのに…というのが反対派の主な主張。私も実は反対派の一人で、あまりチェックペンは使っていなかった。(高校になってあまり思いいれがない教科では使った気もするが)それが今となっては、先生からも電子書籍にいれてほしいと要望されるほどのものになったとは、なんか面白いなあという感じ。電子書籍ともなれば、暗記用に単語帳を作るなど、それこそチェックペンよりも簡単にできそうなのに、慣れているものは捨てがたいということなのか。とてもアナログな勉強法のような気がするが、いつまで続くのか興味がある。
 もう1つ紹介されたのが、本文と背景色を変える機能。うろ覚えで間違えているかもしれないが、実際の教科書は見やすいように紙が真っ白ではなくアイボリーになっている。電子教科書でも、背景を白、アイボリーで選択できる。また、教科書では、白地に黒文字だが、電子教科書では、黒地に白文字も選択できる。どちらが見やすいかは好みにもよるそうだが、色彩の感覚に障害がある場合や、そうでなくても、黒地に白文字のほうが見やすいと感じる確率のほうが多いそうだ。「じゃあ、教室でパワーポイントを見せる場合でも、黒地に白文字のほうが見やすいと感じる生徒が多いだろうということですか」と聞いたら、そうだとのこと。これからは黒地にしてみようかなと思った。
 これもまったく知らなかったことなのだが、今は、法律で教科書は買わなければいけない。(そう言えば、高校のときに体育か何かの教科書をどうせ使わないから買いたくないと駄々をこねたら先生にだめだと言われた記憶がある。)電子教科書は法律上で教科書と認められていないので、電子教科書はあくまでも副教材という位置づけ。(価格は6000円台だったような…)売れる売れないということではなく、将来的に電子教科書が正式に認められてからでは遅いので、今から開発しているとのことだった。まずは電子教科書実験校とかで使われるということなのだろう。

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